自然素材だから安心とは限らない?本当に安全な家の見分け方
「自然素材の家なら、きっと安心。」
そう思って家づくりを考え始める方はとても多いです。
でも実は、同じ“自然素材の家”でも、使われている材料や見えない部分のつくり方によって、住み心地は大きく変わります。
今回は、本当に安心できる家を見分けるために、見学会などで確認してほしいポイントを一緒に見ていきたいと思います。
川越・東松山・所沢を中心とした埼玉県西部エリアで自然素材の家づくりをしている信濃住宅の森です。
お客様とお話ししていると、
「子どものアレルギーが気になるので自然素材の家がいいなと思って」
というご相談をいただくことがあります。
そのお気持ち、とてもよく分かります。
毎日過ごす家だからこそ、空気やにおい、肌に触れるものまで安心できるものを選びたいですよね。
ただ、家づくりの現場にいると、ひとつお伝えしたいことがあります。
「自然素材」と書いてあるだけで、すべてが同じ安心とは限らないということです。
◆ 自然素材の家にも違いがあります
最近は「木の家」「自然素材住宅」「健康住宅」という言葉をよく見かけるようになりました。
もちろん、自然素材に目を向けること自体はとても良いことです。
ビニールクロスや合板ばかりの空間より、木の香りやさらりとした床の感触に心がほっとする方も多いと思います。
でも、ここで少しだけ立ち止まってほしいのです。
その家に使われている木は、どこまで本物の木でしょうか。
見えるところだけでしょうか。
それとも、柱や梁、土台といった見えない部分まで木なのでしょうか。
見学会では、床や天井など目に入る部分に意識が向きがちです。
でも家族が長く暮らす家では、見えない部分こそ大切になります。
◆ 見た目が木でも中身は違うことがあります
例えば床材です。
パッと見たときは木の床に見えても、表面だけ薄く本物の木を貼り、その下は合板という床材もあります。
もちろん、それが悪いということではありません。
価格を抑えやすい、扱いやすいなどの良さもあります。
ただ、
「無垢の床だと思っていたのに、実は表面だけだった」
となると、後から少し残念な気持ちになるかもしれません。
また、無垢材といっても乾燥が十分でない場合、建てた後に反りや曲がり、隙間が出やすくなることがあります。
木は生きている素材です。
だからこそ、ただ使えば良いのではなく、どんな状態の木を、どのように使うのかが大切です。
見学会で聞いてみたいこと
家を見に行ったときは、こんな質問をしてみてください。
・この床材は本物の無垢材ですか?
・柱や梁、土台は何を使っていますか?
・木材の乾燥はどうしていますか?
・床材の断面を見ることはできますか?
少し聞きにくく感じるかもしれませんが、大切な家づくりです。
きちんと説明してくれる会社なら、きっと安心して相談できると思います。
◆ 木の呼吸を止めてしまう仕上げもあります
無垢の木の床で、もうひとつ見てほしいのが「何を塗っているか」です。
木の表面がピカピカしている床を見たことはありませんか?
見た目はきれいで、お手入れもしやすそうに見えます。
ただ、ウレタン塗装のように表面を膜で覆う仕上げの場合、木が持っている調湿性ややわらかな肌ざわりを感じにくくなることがあります。
反対に、自然由来のオイルで仕上げた床は、木の質感がそのまま残りやすいです。
素足で歩くと、さらっとしていて、少しぬくもりを感じます。
大切なのは、見た目のきれいさだけでなく、暮らしたときに気持ちよく過ごせるかどうか。
床は毎日、足で触れる場所です。
赤ちゃんがハイハイしたり、子どもが寝転がったりする場所でもあります。
◆ 「ツンとするにおい」は見えない材料のサインかも
自然素材の家を見学したのに、なぜかツンとするにおいがする。
そんな経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
その原因は、木そのものではなく、接着剤や糊、建材に使われている材料にある場合があります。
クロスを貼る糊。
合板をつくる接着剤。
床材や建材を固定するための材料。
家の中には、見えないところでいろいろな材料が使われています。
特に最近の住宅は気密性が高くなっています。
気密性が高いこと自体は、冷暖房効率などの面で良いこともあります。
でも、もし家の中ににおいや化学物質がこもりやすい材料が多く使われていたらどうでしょうか。
空気が逃げにくい分、室内に残りやすくなる可能性もあります。
だからこそ、見学会で「臭いに違和感を感じる」「新築の臭いがする」と感じたら、その感覚を大切にしてほしいです。
家は毎日呼吸をする場所です。
目に見えない空気の心地よさは暮らし始めてから大きな差になります。
◆ シロアリ対策も確認しておきたいポイントです
木の家で忘れてはいけないのがシロアリ対策です。
土台まわりには防蟻処理といってシロアリを防ぐための処理を行います。
ここでもどんな薬剤を使っているのかは確認しておきたいところです。
強い薬剤を使う方法もあります。
一方で、人や暮らしへの影響を考えた処理方法を選ぶ会社もあります。
どちらが絶対に正しい、という話ではありません。
ただ、子育て世代や空気環境に敏感な方にとっては、家を守るための処理が、家族にとっても安心できるものかという視点は大切だと思います。
見学会や打ち合わせでは、ぜひこう聞いてみてください。
・シロアリ対策には何を使っていますか?
・どれくらい効果が続きますか?
・住んでから再処理は必要ですか?
・小さな子どもがいても安心ですか?
この質問にきちんと答えてくれるかどうかも、会社選びの大きな判断材料になります。
◆ 自然素材にもデメリットはあります
ここまで自然素材の見分け方についてお話ししてきましたが、自然素材が何でも完璧というわけではありません。
無垢床は、合板の床に比べると傷がつきやすいです。
子どもがおもちゃを落とせばへこむこともあります。
珪藻土入りのクロスも、ビニールクロスのようにゴシゴシ水拭きできるわけではありません。
ビニルと違って伸縮性が少ない為、地震等の大きな揺れのあとにひび割れが出る可能性もあります。
でも、そうした弱点を知った上で選ぶと、住んでからの心構えが変わります。
小さな傷を「家族の思い出」と感じられる方もいます。
汚れやすい場所には、あらかじめ別の素材を使う工夫もできます。
本当に大切なのはメリットだけでなく
デメリットも聞いた上で納得して選ぶことです。
◆ まとめ|安心な家は、見えない部分まで説明できる家
自然素材の家は、家族の健康や心地よい暮らしを考える方にとって、とても魅力的な選択肢です。
ただし、「自然素材」と書いてあるだけで安心と決めてしまうのは、少し早いかもしれません。
向いているのは、素材の質感や経年変化を楽しみたい方。
空気感や肌ざわりを大切にしたい方。
家族が深呼吸できるような住まいを考えたい方です。
一方で、傷ひとつない床や、汚れを気にせず強く拭ける素材を最優先したい方には、別の選択肢が合う場合もあります。
家づくりに正解はひとつではありません。
だからこそ、見学会ではぜひ、こんなところを確認してみてください。
・見える部分だけでなく構造材まで確認する
・無垢材の乾燥方法を聞く
・床材の断面を見る
・塗装や接着剤を確認する
・シロアリ対策を聞く
・デメリットも説明してくれるか見る
本当に安心できる家は、見えない部分まできちんと説明できる家だと思います。
次回は、実際に「自然素材の家なのに頭痛がした」というお客様の声をもとに、同じ自然素材住宅でもなぜ空気感に違いが出るのかをお話しします。
自然素材の家づくりが気になる方は、施工事例やモデルハウスも参考にしてみてください😊

