健康と空気環境 2026/06/19

自然素材の家なのに違和感。そこから見えた家選びの落とし穴

自然素材の家なら安心だと思っていたのに、なぜかそこで過ごしていると頭が痛くなる。

実際にそんな体験をされたお客様がいらっしゃいました。

もちろん、すべての自然素材住宅がそうだというわけではありません。
ですが、この出来事は私自身にとっても
「家づくりで本当に大切なことは何だろう」と改めて考えさせられる出来事でした。

今回はお客様とのお話をもとにしたご家族のエピソードを通して、本当に安心できる家の条件について考えてみたいと思います。

川越・東松山・所沢を中心とした埼玉県西部エリアで自然素材の家づくりをしている信濃住宅の森です。

家づくりのご相談を受けているとご家族の健康を重視されているお客様が非常に多いというのを感じます。

断熱性能や耐震性能ももちろん大切ですが、毎日吸う空気や肌に触れる素材を大切にしたいと思う方が多いように感じます。

◆ 自然素材なら安心。私たちもそう思っていました

以前、ご来場いただいたお客様からこんなお話を伺いました。

「実は午前中に別の住宅会社さんのモデルハウスで打合せだったんです。」

そう話してくださったのは子育てもひと段落して現在建売住宅へ住んでいるという奥様。

奥様は少し化学物質に敏感に反応しやすい体質でした。

そのため家づくりではデザインや間取りだけでなく、空気環境や健康面も大切に考えていらっしゃいました。

「できれば自然素材の家に住みたいんです。」

そんな思いから何社か住宅会社を見学されていたそうです。

自然素材の家なら安心。

きっと多くの方がそう考えると思いますし、その奥様も同じでした。

◆ 他社モデルハウスで感じた頭痛と違和感

その日の午前中、奥様はご主人と一緒に別の住宅会社さんのモデルハウスで打合せをされていました。

ホームページには「自然素材の家」と書かれていて、木の雰囲気も素敵だったそうです。

ところが、玄関を入ってしばらくすると違和感を覚えました。

「なんだか頭が痛い」

最初は体調のせいだと思ったそうです。

「今日は寝不足だったかな」
「新築のにおいに慣れていないだけかな」

そう思いながら打ち合わせを続けました。

しかし時間が経つにつれて、症状はひどくなる一方。

帰る頃には、せっかくの見学内容もあまり頭に入らない状態になっていました。

ご主人も奥様の様子が心配で、打ち合わせに集中できなかったと話してくださいました。

自然素材住宅を見学する家族

◆ 信濃住宅の見学会で起きた変化

その日の午後もともと予約してくださっていたのが信濃住宅の完成見学会でした。

奥様は少し不安だったそうです。

「また頭が痛くなったらどうしよう…」

そんな気持ちで玄関をくぐりました。

ところが数分後、奥様の表情がふっと和らぎました。

「あれ?さっきまでの頭痛が楽になった気がする」

その後リビングでお話ししているうちに、こんな言葉が出てきました。

「この見学会の前、自然素材をうたう工務店さんで打合せしてたんですが、どうも頭が痛くなってしまって。ここに来たら治っちゃいました」

ご主人も、

「むしろ木の香りがすっごくしますね」

と驚かれていました。

もちろん、頭痛の原因を断定することはできません。

ただ同じ日に見学したお客様でここまで印象が違ったことは私たちにとっても忘れられない出来事です。

そしてこの体験が後の家づくりの大きな決め手になったそうです。

◆ 同じ自然素材なのに、なぜ違うのでしょう?

ここで大切なのは、
どちらも「自然素材をうたっていた」ということです。

では何が違ったのでしょうか。

実は家づくりには木以外にもたくさんの材料が使われています。

例えば、

・合板をつくる接着剤
・クロスを貼る糊
・床材の塗装
・シロアリ対策の薬剤

などです。

また、木といってもさまざまです。

表面だけ木を貼った床材もありますし、無垢材でも乾燥状態によって品質は変わります。

つまり

「自然素材」という言葉だけでは、本当の中身までは分からないのです。

無垢材や構造材を確認する家づくり
見えない部分にこそ家づくりの考え方が表れます

◆ 私たちが大切にしているのは「深呼吸できる家」

信濃住宅では自然素材そのものが目的だとは考えていません。

自然素材はあくまで手段です。

本当に目指しているのは
家族が安心して暮らせる空間です。

帰宅したときにほっとする。
深呼吸したくなる。
子どもが裸足で走り回る。

そんな日常を支えるために、見える部分だけでなく見えない部分にも目を向けています。

だからこそ、お客様からいただく

「空気が違う」
「木の香りがする」
「なんだか落ち着く」

という言葉は、とても嬉しい言葉です。

◆ デメリットも含めて選んでほしい

自然素材にも弱点はあります。

無垢床は傷がつきます。
珪藻土入りのクロスはビニールではないので伸縮が少なく、強い衝撃や地震のあとにひび割れが起こることもあります。

でもその事実を隠してしまうのは違うと思っています。

家づくりは納得して選ぶことが大切だからです。

良いところも。
気を付けるところも。

どちらも知った上で選ぶ家づくりが
後悔の少ない家づくりにつながると思います。

◆ まとめ|本当に安心な家は見えない部分が大切

今回のお話は、頭痛そのものがテーマではありません。

本当に伝えたかったのは、
家づくりでは見えない部分がとても大切だということです。

自然素材という言葉だけで判断するのではなく

・どんな木を使っているのか
・どんな接着剤を使っているのか
・どんな塗装なのか
・どんな考えで家をつくっているのか

そんな部分にも目を向けてみてください。

そして見学会では、ぜひ空気も感じてみてください。


私たちは「自然素材の家」ではなく、「家族が安心して深呼吸できる家」をつくりたいと思っています。

また、木の家の心地よさは空気感だけではありません。

実際に無垢材と一般的な床材の違いを体感できる「冷蔵庫実験」については、以前のブログで詳しくご紹介しています。

同じ温度なのに、なぜ触った瞬間の感覚が違うのか。

木が持つ不思議な性質や、無垢材の心地よさについて知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください😊

家づくりは、図面や性能表だけでは分からないことがたくさんあります。

だからこそ私たちは、実際に見て、触れて、深呼吸して感じることも大切にしていただきたいと思っています。

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