温熱環境・省エネ 2026/01/06

薪ストーブだけで冬は寒くない?木の家で暮らしてわかったこと

埼玉県毛呂山町で自然素材の家づくりをしている、信濃住宅の森です😊
家づくりのご相談で、冬が近づくと必ず聞かれるのがこの質問。

「薪ストーブだけで、本当に冬を越せるんですか?」

エアコンも床暖房もない暮らし。
炎ひとつで家中をあたためるなんて、正直ちょっと不安になりますよね。

今回は、川越エリアの冬(1月)を基準に、薪ストーブだけの暮らしが現実的に成り立つのか。
実際に住んで感じた体感と、暮らしてみてわかった注意点を、包み隠さずお話しします。

薪ストーブのあるリビング
薪ストーブのあるリビング


◆ 信濃住宅で採用している薪ストーブについて

まず最初に、少しだけ前提のお話をさせてください。

信濃住宅で採用している薪ストーブは、
当社のビジネスパートナーである「夢ハウス」が製作している、
AURORA(オーロラ)という薪ストーブです。

夢ハウスは、新潟を拠点に、無垢材の家づくりを長年続けてきた会社。
私たち信濃住宅も、その素材への向き合い方や、
「住んでからの心地よさ」を何より大切にする姿勢に共感し、
木の家づくりのパートナーとしてお付き合いをしています。

AURORAは、ただ部屋を暖めるための道具ではなく、
無垢材の家で、家族が安心して長く使い続けられることを前提につくられた、
この木の家に合った、特別な薪ストーブです。

薪ストーブのある家 施工例


◆ 川越の1月、外気温0℃前後の朝

川越周辺の1月は、平均気温が3℃前後。
朝晩は0℃〜−2℃まで冷え込む日も多く、霜が降りる朝も珍しくありません。

「関東だから、そこまで寒くないですよね?」
そう言われることもありますが、体感としてはしっかり冬。
油断すると、足元から冷えが伝わってきます。


◆ 夢ハウス製AURORAを選んだ理由

我が家がAURORAを選んだ理由は、とてもシンプルです。

・炎の力で家全体をあたためること
・無垢材の家と相性がいいこと
・シンプルで壊れにくい構造であること

AURORAは鋳物製ではなく鋼板製。
高温にも耐えられ、立ち上がりが早いのが特徴です。
二次燃焼がしっかり起きるため、大きな薪でも最後まできれいに燃えきります。

その結果、灰の量は比較的少なめ。
シーズン終わりの煙突掃除も、思っていたほど大変ではありません。

庫内が大きく、大きめの薪もそのまま入るので、
毎回きれいに小割にしなくても問題ないのも助かっています。

ガラス面が大きく、炎の揺らめきを存分に楽しめる。
暖房でありながら、眺める時間そのものが暮らしの楽しみになります。

薪ストーブとスケルトン階段のリビング
薪ストーブのあるリビング

◆ 夜だけ焚く、という現実的な使い方

我が家では、基本は夜だけ。
18時ごろに点火して、24時前後まで焚いています。

薪の量は、カインズの折りたたみコンテナで3杯分ほど。
寝る前に大きめの薪を入れておくと、朝までほんのり暖かさが残ります。


◆ 朝はどうする?補助暖房との付き合い方

正直に言います。
朝は寒くありません。室温が15℃以下に下がることはほとんどありません。

ただ、薪ストーブのあの包まれるような暖かさに慣れてしまうと、
15℃前後でも「ちょっと寒い」と感じてしまうんですね😊

なので起きてすぐは、ファンヒーターやエアコンを補助的に使用。
無理に「薪ストーブだけ」にこだわっていません。


◆ 薪ストーブの温かさは別物

薪ストーブの温かさは、エアコンとはまったく別物です。
暖かい風で暖めるというより、家そのものがじんわりと温まっていく感覚。

無垢材の床や壁、天井が熱を蓄えてくれるので、
ストーブを消してからもしばらく暖かさが続きます。

その一方で、2階はとにかくあったかくなります。
日によっては暑いくらいに感じることも。

我が家では、2階のドアを閉めて温かい空気が入らないようにしたり、
あまりにも暑い時は窓を開けるなどして調整しています。
このあたりは、住みながらちょうどいいバランスを見つけていく感じですね。

日差しが差し込む薪ストーブのあるリビング
薪ストーブのある日差し差し込むリビング

◆ 暮らしが楽しくなる副産物

薪ストーブの魅力は、暖房性能だけではありません。

焼き芋、焼きリンゴ、ピザ、グラタン。
薪が熾火(おき)になったタイミングで入れておくだけで、
遠赤外線効果で驚くほどおいしく仕上がります。

火を見ながら料理を待つ時間も、薪ストーブならではの楽しさ。

そして個人的にかなり好きなのが、
薪ストーブの前で食べるアイス!

ぽかぽかの炎を眺めながら食べる冷たいアイス。
ちょっと背徳感もあって、最高です。


◆ 設計段階でやっておいてよかったこと

これから家づくりをされる方に、ぜひ伝えたいのが「動線」の話です。

薪ストーブと薪置き場は、できるだけ近く。
薪の運搬は意外といい力仕事です。

我が家では、
土間の近くに薪ストーブを配置し、
土間に薪の一時ストックコーナーを設けています。

外の薪置き場からのアクセスも含めて、
この動線をしっかり考えておいて本当によかったと感じています。

タイルは広めが安心

薪を入れるとき、薪がパチッと爆ぜることがあります。
火の粉が飛ぶこともあるので、薪ストーブ周りの床はタイルがおすすめです。

薪置き場も含めて、少し広めにタイルを貼っておくと安心。
最近は木目調のタイルもあり、無垢床との相性も悪くありません。


◆ 住んでから気づいた注意点

もちろん、いいことばかりではありません。

薪ストーブを焚くと、どうしても乾燥しがちになります。
加湿器は、あった方が安心です。

また、2階が暑くなりやすいので、
ドアの開け閉めなどで調整が必要になります。

煙については、夜だけ焚くことが多く、
周囲の家も窓を閉めている時期なので、
近所トラブルを感じたことはほとんどありません。

ただ敷地が街中で隣の家との距離が2mくらいしかないなど、あまりにも近い方にはあまりおすすめできません。
燃やすものによっては多少灰が飛ぶこともありますので、近所トラブルにつながる恐れがあります。

薪ストーブ周りのタイル
薪ストーブ周り

◆ 薪集めは情報戦

薪は、必ずしも買うだけではありません。

煙突があると、ご近所の方から
「薪あるけど、もらってくれない?」と声をかけられることもあります。

ほかにも、ジモティーなどの地域掲示板をチェックしたり、
道を走っているときに「薪あります」という看板を探したり。

いくつかルートを持っておくと、
薪集めのハードルはぐっと下がります。

外部の薪置き場は、できるだけ広めに。
トラックで積んだまま降ろせると、かなり楽です。


◆ 薪ストーブと暮らす、という選択

夢ハウス製AURORAは、性能的には十分な薪ストーブです。

でも、本当に大切なのは「どう暮らしたいか」。

薪ストーブは、暖房器具というより、
冬の時間を楽しむためのものかもしれません。

その時間を楽しめるなら、
薪ストーブのある木の家の冬は、きっと豊かなものになります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊

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