温熱環境・省エネ 2025/12/19

冬の朝でも15℃を保てる家と10℃を下回る家|その決定的な違い

冬の朝、
15℃を保てる家
10℃を切る家の差は、
暖房器具ではなく
「家のつくり」にありました。

無垢床や断熱の工夫で
「布団からスッと出られる家」
の秘密を実体験をもとに解説します。

こんにちは。
埼玉県入間郡毛呂山町で自然素材の家づくりをしている、株式会社信濃住宅の森です😊

家づくりのご相談を受けていると、冬が近づく頃に、必ずといっていいほどこんな声を聞きます。

「新築にしたら、冬の朝は暖かくなりますか?」
「妻が冷え性で、冬になると『足が寒い、寒い』って言うんですが、
家を建てたらその悩み解消しますか?」

自然光が入るLDK
自然光が入るLDK

こうしたご相談の多くは、高性能な暖房を採用すれば解決する話ではありません。
実は、家そのもののつくり方に原因があります。

そこでまず知っておいてほしいのが、
「室温」と「体感温度」は一致しない
ということです。

今回は、吹き抜けのある30坪の家に住む当社スタッフの自宅と、築27年の建売住宅に住んでいたご家族の実体験をもとに、
なぜ同じ冬でも「朝の室温が15℃を保てる家」と「10℃を下回ってしまう家」が生まれるのか。
その違いを、できるだけ体感に近い言葉でお話しします。


◆ 冬の朝、なぜ「15℃を保てる家」と「10℃を下回る家」が生まれるのか

朝、布団から出た時の空気感。
足を床につけたときの感覚。

このほんの小さな違いが、一日の気分を大きく左右します。

「寒くて布団から出たくない」
「スリッパと厚手の靴下がないと無理」

以前は、それが当たり前でした。
でも今は、そう感じる朝がほとんどありません。


◆ 室温が15℃でも「寒い家」がある理由

「室温15℃」でも寒く感じることがあります

「室温15℃」と聞くと、「それほど寒くないのでは?」と思う方も多いかもしれません。
でも実は、室温と体感温度は一致しません。

体感を大きく左右するのは、床の表面温度

特に大きく影響するのが、床の表面温度です。

空気の温度が15℃あっても、床の表面温度が10℃前後まで冷えていると、
足元からじわじわと熱が奪われ、体感としては
10℃くらいに感じてしまいます。

人は立って生活するため、体感の基準は
自然と足元になります。

床が冷たいと、次のように感じやすくなります。

・底冷えする
・じっとしていられない
・暖房をつけても足元がスースー寒い

逆に、床の表面温度が高く保たれている家では、室温が15℃前後でも
「思ったより寒くないな」と感じることが多くなります。

冬の朝の寒さは、室温計の数字よりも、足元の温度で決まると言ってもいいかもしれません。

無垢材の床は赤ちゃんにも優しい
無垢材の床は赤ちゃんにも優しい

◆ 登場人物①|吹き抜けのある30坪の家に住む、当社スタッフの朝

延床約30坪。
LDKの上は吹き抜けで、2階に寝室がある平屋風の間取りです。

冬の暖房は、薪ストーブ1台のみ。
エアコンは使っていません。

それでも、1月の朝に室温が15℃を下回ることはほとんどありません。

夜に暖房を消して寝ても、朝起きると「思ったより寒くないな」と感じます。

床は、赤松の無垢の床材30mm。
当社の標準仕様の床材です。

冬の朝でもスリッパは不要で、素足で歩いてもひやっとしません。

吹き抜け
吹き抜け空間でも家全体がやさしく暖かい

以前の住まい|RC造賃貸アパートでの冬の朝

以前は、RC造の賃貸アパート2LDKに住んでいました。

床はクッションフロア。
冬の朝はスリッパ必須で、もこもこの靴下が当たり前。

暖房はエアコンのみで、風の当たる場所は暖かいけれど、足元はなんとなくスースーする。
部屋全体が温まりきらないまま、出勤時間を迎えていました。

夜はソファの上で、分厚いひざ掛けが手放せませんでした。


◆ 登場人物②|築27年の建売4LDKに住んでいたご家族の冬

もう一つの事例は、築27年の建売戸建住宅に住んでいたご家族です。

冬の朝は、室温が10℃を下回るのが当たり前。

暖房をタイマーでセットしていても、家を出る頃まで家全体が温まらない感じでした。

夜は手や鼻が冷たく、布団は何枚も重ねる生活。
「寒くて布団から出たくない」そんな朝が続いていました。

二間続きの子供部屋
二間続きの子供部屋

◆ 同じ冬でも、朝の室温が「5℃違う」と起きること

以前の家では10℃以下。
今の家では15℃前後。

たった5℃の違いですが、体感では想像以上に大きな差になります。

布団の枚数が減り、家の中で着る服も1枚少なくなり、
「寒い」と感じる時間そのものが減りました。


◆ 埼玉の冬の朝は、意外と冷え込みます

埼玉は都心に近いイメージがありますが、冬の朝は意外と冷え込みます。

特に放射冷却が起きやすい日は、夜のうちに熱を逃がした家ほど、朝の冷え込みが強くなります。

坂戸・東松山・毛呂山周辺でも、朝になると吐く息が白くなるような日が少なくありません。

だからこそ、「暖房をつけたときに暖かい家」よりも、
「暖房を消しても冷え切らない家」かどうかが、冬の朝の快適さを大きく左右します。


◆ 暖房の種類ではなく「家そのもの」が違う

薪ストーブだから暖かい、というわけではありません。

家の性能が低ければ、どんな暖房を使っても、暖かさは逃げてしまいます。

床・壁・屋根・窓。
そして空気の流れ。

家そのものが、どれだけ熱を保てるか。
それが、冬の朝の室温を決めています。


◆ 冬の朝の空気感や足元の感覚は、体感しないと分からない

冬の朝の空気感や足元の感覚は、写真や数字だけではなかなか伝わりません。

実際の施工事例やモデルハウスで、
「寒くない朝」を体感してみてください。

床の体感だけでも、大丈夫です。


◆ まとめ

冬の朝の寒さは、暖房の性能でも、室温計の数字でもありません。

家が、どれだけ暖かさを逃がさずにいられるか。

その違いが、布団からぱっと出られて、さわやかな朝を迎えられるかどうか。
ストレスなく、一日の良いスタートが切れるかどうか。
そんなところに、表れている気がします。

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